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5月句会(第39回)兼題です

2024/04/24 (Wed) 15:17:23

「新茶」でお願いします。
走り茶・古茶などの傍題もあります。

例句
新茶汲む齢けふより母を越す 大熊虚阿
子に送る新茶を妻の惜気なく 野川枯木
走り茶の針のこぼれの二三本 石田勝彦
新茶汲む日本平に富士を見て 小林春水
茶柱のたちて新茶のうすみどり 森田敏子

投句は兼題+雑詠で計3~5句。
5/15までに径あてメールでお送りください。

津高先生の添削です

2024/03/23 (Sat) 20:55:51

今回は、選句をしないで、添削、または助言をさせていただきます。
まずは、
私の句

地虫出づちひさな文字にルビ振れば 里永子
啓蟄の雨に滲みて見積書 里永子
もの食べて臍が痒いぞ木の芽どき 里永子
疾走の馬を光らす木の芽雨 里永子

では。
1、冬蘭の球根の間に地虫出ず 邑香
邑香さま
地虫出づ、でないと✖️
出ず、では、出ない、という意味です。ね!
地虫出づ、のほうが主で、蘭のほうはあまり、冬の蘭だとかなんだかんだと説明しないほうがいいです。情報は少なくていいのです。
まずは、密集の球根掘れば地虫出づ
→掘れば、も要りません。掘ったから地虫の存在を知ったんですから。
なので、次の段階に格上げさせましょう。
→密集の球根白し地虫出づ

2、雨上がりプールの底に地虫あり  邑香
これは蚯蚓(みみず)とはっきり言いましょう。地虫は、地に出てくるわけですから、地虫ではないわよ、と言われてしまいます。
プールだってことも言わなくていいと思います。プールは夏の季語ですから。季語が二つになりますので。たとえば、
水溜り失せて蚯蚓の死が浮かぶ

◯3、地虫出づ大雨の夜床の上  邑香

ゲジゲジとムカデ(百足虫)は似ているようで違うようですが、ゴキブリとか食べてくれるらしいので益虫だそうですよ。。家の中に住んでいる!のなら、ムカテだそうです。夏の季語です。

百足虫出づ大雨の夜の床の上
夜は「よ」と読ませたほうが詩的です。

4、地虫出ず鳥の目光り連れ去りぬ 邑香

これは、どちらかというと、鳥が主役ですね。
鳥の恋、という春の季語があります。電子辞書もいいですが、やはり、紙の歳時記はあったほうがいいですよ。
鳥の恋虫を啄むこともして

◯5、丸々と太りもぞもぞ地虫出づ 邑香
ちょっと語順をかえました。

◯地虫出づ地蔵の膝に日の満ちて 径
地虫出づ地蔵の膝の日に満ちて、でもいいですね。

◯川岸を嗅ぎゆく犬や地虫出づ 径
啓蟄の犬川岸を嗅ぎゆけり
と、犬を少し、偉そうに持ち上げて詠んでも面白いかしら?

地虫穴を出で新調のスニーカー 径
スニーカーって新しいときは汚したくないですよね。
スニーカー汚さず地虫穴を出づ

++++++++++++++++++++++++++++++

津高先生、ありがとうございました。

4月句会(第38回)兼題です

2024/03/21 (Thu) 21:10:34

37回句会の清記前ですが、都合により
38回句会の兼題を先に発表します。

「霞・かすみ」でお願いします。
歳時記の「霞」の副題にある夕霞・遠霞・薄霞などすべて含みます。

例句
大阿蘇の霞の端に遊びけり 藤崎久を
霞む海電車一駅づつ停る 小野恵美子
杉育て関東平野かすむなり 城取信平
出でゆくはやがて霞に入る舟ぞ 近藤良郷
望遠鏡ぐるりと回す遠霞 小川晴子

投句は兼題+雑詠で計3~5句。
4/15までに径宛てメールでお送りください。

第36回披講です

2024/02/26 (Mon) 20:32:03

選句締切前ですが、津高先生からの大切なお知らせがあるので披講します。
よく読んでください。

############################

☆ 歳時記、を持っていないのでしたら、至急、買ってください
来月までに歳時記が手元にあるのかないのか、佐藤さんのところへ投句するときに、どういう歳時記をお持ちなのか、書き添えてください。
歳時記を見ないで俳句をつくることはルール違反です。
季が重なっている句は来月までぐらいなら、注意をしますが、それ以後はなにもメッセージを送りません。ノーコメントでお返しします。
季語が重なっていることを承知の上で作られたときは、この句は季語が重なっています、というひとことを、句の最後に書き添えてお出しください。
それから、出しっぱなしの句、になっていますので、来月からは、1句1句に簡単な「句の背景」を書いて、お送りください。


〇01 磯の香やまったりゆるく春たちぬ  邑香
まったりゆるく春が来た、としたほうがいいと思います。
  磯の香やまつたりゆるく春は来ぬ
*豊後丘 径

02 うららやか白き儒艮(ジュコン)の縫ひぐるみ 里永子
*径 邑香

03 枯色を輝かせ春立ちにけり 径
→枯、は冬の季語に感じてしまいます。とくに冒頭に 枯色 とあるので、なおさらです。春立つが春の季語なので、季節をまたがった季重なりになります。
冬なら冬の季重なり、というように、同じ季節の季重なりの句なら、まだ許せます。 春立つが春の季語、春待つなら冬の季語なので、
  枯色に輝かせ春待ちにけり 
としておきましょうか。

〇04 小鳥鳴き花の香ふわり春たちぬ 邑香

春らしさはでていると思いました。
*豊後丘

05 窓辺からカスケードの雪春立ちぬ 豊後丘
雪は冬の季語、春立つは前述したように、春の季語なので、この季重なりも、せめて、同じ季節のものにしてください。    
残り雪、という言葉は、春の季語です。例えば、
残雪のカスケードに日のやはらかき

06 ビル街に窒息気味の春休み 里永子
*邑香

07 春の雨肌寒し夜人恋し  邑香

肌寒 というのは秋の季語です。春の雨というのはそんな感じですよね。
  例 春の雨しとしとと人恋しき夜
*豊後丘

08 立春の深き雪散るスキー場  豊後丘
春スキーという季語があるので、これは春のスキー場とすればいいですね。 立春の深き雪散る、というところがよくわかりませんでした。積もっていた雪が散っていくのでしょうか?               
 例 くぼむところくぼみて春のスキー場 
*径

09 引き継ぎの書類積み上げ春立ちぬ 里永子
*豊後丘

⦿10 喉元へ伸ばす乳液春立ちぬ 径
これはよくわかります。春になるとちょっと首筋も目立つような服になってきますよね。
*豊後丘 邑香

⦿11 立春は牛の出産大繁盛  豊後丘
例 春立ちて牛の出産つぎつぎと
*径


△12 豆煎て鬼面の龍女まつ窓   邑香
辰年の女の人が鬼なんですね。ちょっと、いろいろ材料が入り過ぎかも
 
 豆煎つて待つや鬼面の辰をんな

13 分岐路の伸びやかに山笑ひけり 里永子
*径 邑香

◯14 立春の雨のしづかに染む田の面  径
雨が静かに沁み込むというところがいいと思います。
*邑香

15 立春やテーブルの豆見つけ朝  邑香
 わかるんですが、
  豆撒きの昨夜(よべ)の豆あり卓の上
 と豆だけに焦点を絞った方がいいと思いました。

五七五のリズムにはずいぶん、慣れてこられたと思います。
次の段階の、季語の用い方に、当分、目を配ってみてください。

############################

津高先生、ありがとうございました。

2月句会(第36回)清記です

2024/02/23 (Fri) 18:18:57

お待たせしました。
2月句会の清記です。
ご自分の句に間違いがないか確かめてください。


01 磯の香やまったりゆるく春たちぬ 

02 うららやか白き儒艮(ジュコン)の縫ひぐるみ 

03 枯色を輝かせ春立ちにけり 

04 小鳥鳴き花の香ふわり春たちぬ 

05 窓辺からカスケードの雪春立ちぬ 

06 ビル街に窒息気味の春休み 

07 春の雨肌寒し夜人恋し 

08 立春の深き雪散るスキー場

09 引き継ぎの書類積み上げ春立ちぬ 

10 喉元へ伸ばす乳液春立ちぬ 

11 立春は牛の出産大繁盛 

12 豆煎て鬼面の龍女まつ窓 

13 分岐路の伸びやかに山笑ひけり 

14 立春の雨のしづかに染む田の面 

15 立春やテーブルの豆見つけ朝 

選句は5句。番号だけでも結構です。
2/29までに径あてメールでお送りください。

第37回兼題です♪

2024/02/21 (Wed) 16:17:27

津高先生はとてもお忙しいようなので
3月の兼題を先に発表します。

「地虫出づ(じむしいづ)」でお願いします。
地中で冬眠していた虫が穴から出てくることです。

例句 
 好かれやうが嫌はれやうが地虫出づ 佐藤鬼房
 地虫出てすぐ戦ひのすがたなり 玉城一香
 地虫出づ天地明るくなる程に 高木晴子
 走り根のがんじがらめを地虫出づ 倉橋羊村
 雨の玉土にころがり地虫出づ 橋本鶏二

 投句は兼題+雑詠で計3~5句。
 3/15までに径あてメールでお送りください。
  

第35回披講です

2024/01/31 (Wed) 14:47:36

豊後丘さんの選句がまだですが披講します。
先生の選評を良く読んで次回に生かしましょう。


◯01縁側で昔話や日脚のぶ  邑香
*径
昔話がいいですね。

◯02干潮の中州広々日脚伸ぶ 径
*邑香
引き潮の、でもいいかも。

03散歩道回道も楽し日脚のぶ  邑香
→日脚伸ぶふらふらまはり道をして

04童謡をうたふ夫ゐて日脚伸ぶ 里永子
*径

△05窓あけて床の埃に日脚のぶ 邑香
窓あけたから、という原因は言わなくてもわかるように作ってください。そうでないと、事実を述べただけで終わってしまって、詩ごころが感じられない俳句になってしまいます。
たとえば、
うつすらと床に埃や日脚伸ぶ
窓際の床に埃や日脚伸ぶ など 

06日脚伸ぶ外階段の植木鉢 里永子
*径
 
△07帯選びかたづけの床日脚のぶ 邑香
→帯を選んだときを句にするか、それともそれを片づけるときを句にするか、どちらかにしませんか?
選んで、片づけるまで、けっこうな時間がありますよね。俳句はできれば、一瞬、短いひとときを詠んで、はっとさせるものなので、
長くかかるものを詠むのはけっこう、575の中には入り切れないことが多いです。
床に帯ならべて選び日脚伸ぶ  
日脚伸ぶ帯を選ぶに決めかねて

08地のずれに寒き閏(うるう)の闇が載る 里永子 
*邑香 径

◯09日脚伸ぶ雲ゆつたりと東山 径
*邑香
ちょっと、日脚伸ぶという季語でなくてもいいかなとも思いましたが、ゆったり感が春近いというのどかさを出していますね。

10風に立つヒマラヤ杉や初景色 里永子
*邑香

◯11満載の引越便や日脚伸ぶ 径
ちょうど、三月は引越しのシーズンですから、その満載の荷物の影も感じられていい句です 

△12遊び飽き砂の城にも日脚のぶ 邑香
 →日脚のぶ遊び飽きたる砂の城  
子どもが主役だったことがもう少しはっきりとわかればいいのですが

△13夕暮れのライトも遅し日脚伸ぶ 豊後丘 
*邑香
夕暮れというタイムの言葉はなるべく言わずに、たとえば、山際のライト、海岸のライト、とか。

△14帰ろと外は明るし日脚伸ぶ 豊後丘
 実感はありますね。 
帰ろうと、でもいいんですが、
暇(いとま)して、でもいいかな。
おいとまする、と言いますよね。

◯15時計見てこんな時間と日脚伸ぶ  豊後丘
*径
うふふ、と笑えちゃいそうな、楽しい句です。 

津高先生、ありがとうございました。

第36回兼題です

2024/01/25 (Thu) 20:35:34

「立春」でお願いします。
春立つ・春来る・立春大吉などとも使います。

2月4日は立春です。
寒さはまだ当分続きますが、
日差しに少しずつ力強さを感じるようになります。
春へ気持を向けるつもりで詠みましょう。

例句
 立春の北斗逆立つ海の上 中村棹舟
 さざなみはみな立春の日のかけら 長谷川鉄夫
 春立つや玩具に赤きいろ多き 長田群青
 立春の光ついばむ雀かな 中島伊智子 

投句は兼題+雑詠で計3~5句。
2/15までに径あてメールでお送りください。

第35回清記です

2024/01/23 (Tue) 20:54:54

お待たせしました。
「日脚伸ぶ」清記です。
5句選句して1/28までに径あてメールでお送りください。

01縁側で昔話や日脚のぶ 

02干潮の中州広々日脚伸ぶ 

03散歩道回道も楽し日脚のぶ 

04童謡をうたふ夫ゐて日脚伸ぶ 

05窓あけて床の埃に日脚のぶ 

06日脚伸ぶ外階段の植木鉢
 
07帯選びかたづけの床日脚のぶ 

08地のずれに寒き閏(うるう)の闇が載る 

09日脚伸ぶ雲ゆつたりと東山 

10風に立つヒマラヤ杉や初景色 

11満載の引越便や日脚伸ぶ 

12遊び飽き砂の城にも日脚のぶ 

13夕暮れのライトも遅し日脚伸ぶ 

14帰ろと外は明るし日脚伸ぶ 

15時計見てこんな時間と日脚伸ぶ 


2月の兼題は明後日までに発表します。

第33・34回披講です

2023/12/31 (Sun) 10:57:13

皆さんの選句はまだ届いていませんが
津高先生から添削・講評をいただきましたので
披講いたします。


01 うつくしく酔へりおでんにワイン飲み 里永子

〇02 かさこそと木の実転がすリスの群れ 豊後丘
    こういう風景を日常に見られたら、どんなに幸せかなあと思いました。 

△03 ただいまと父鍋抱えおでん来る 邑香
    面白いのですが、こういうふうに書かれると、おでんとお鍋がべつべつに来るみたい。
     ただいまと父抱へくるおでん鍋 でいいのでは?

〇04 おでん煮て明日はひとりの旅に出る 径
   夫に煮るおでんやあすはひとり旅 

△05 テレビ見てオデンの画面唾のんで 豊後丘
    画面のおでんを見ただけで食べたくなったんですね。
    おでんの香してくるテレビ画面から というふうに言ってもいいかも
06 音立てて木の家に降る木の実かな 里永子

△07 おでん鍋まさぐる夫のをさな顔 径
    急にこどもみたいにおでんをつっつく旦那様
     まさぐる、という言葉が少し、やりすぎかな
   おでん鍋突つつく夫のをさながほ

△08 それオデン外人亭主居ない間に 豊後丘
    日本人にしかわからないかもね、あの味、あの香り、あのなつかしさ。
    上五、おでん食ふ でいいと思います 

09 森のえびフライとなるや松のかさ 邑香
   森のえびフライってどういうことか、わかりかねました。
  松茸のことでしょうか?エビフライみたいってことなのでしょうか?

△10 異国にて探し回るはオデンの具 豊後丘
    そうなんですね。

△11 句会場は坂のてっぺん木の実踏む 径
    木の実踏む句会場まで坂のぼり
    たいへんな思いをして句会場までいらっしゃるのですね。

12 城跡の夜風すさぶやおでん食ふ 里永子

〇13 世の中はおでんのようなハーモニー 邑香
    意味をそんなに考えなくても、感覚的に面白い。
   いろいろな人がざっぱにいるのが世の中なんですよね。 旧仮名ですと、ような→やうな、となります。

〇14 世の中をおでんのように煮込みたい 邑香
    まるで、政治家みたいなご発言ですこと。くたくたになるまでは煮詰めないでくださいな。
 

〇15 兄おとと老いてかく似るおでん酒 径
    これも煮締めたようなおでんがよく効いています。

16 大掃除筆洗い待つ書き初めや 邑香
   大掃除するのか、書初めをするのか、どちらか一つにしてください。
  洗ひ浄めて書初めの筆えらぶ ぐらいでしょうか

17 薄味のおでん静かに酒を呑み 里永子

18 駐車場木のみ拾いてリス小屋へ 邑香
   この場合、駐車場という情報はそんなに必要なものではないのでは?
  地に落ちし木の実拾ひて栗鼠小屋へ

〇19 洞へ落ち母に抱かるるごと木の実 径 
    洞に落つ母に抱かれたき木の実(ははにいだかれ・たきこのみ)と読みます。

20 表情のかたさ母似や木の実独楽 里永子

△21 父帰宅鼻赤くしておでん食む 邑香
    帰宅、というのも、そんなに必要な情報ではないかもしれません
 父すでに鼻赤くしておでん食ふ  食む、というより、率直に、食う、というほうがおでんには合います。

△22 欲張りのリスが隠すも木の実見え 豊後丘
    も、が要らないかも、隠せり でいいかと、そうでなければ、どこに隠すのでしょうか? そちらのほうが知りたい感じ。

23 木の実入れ葉の隙間からりすの目が 邑香
   葉の隙にリスの目木の実隠しをり

24 厄介や玉砂利の地へ木の実落ち  里永子

25 裏庭の木の実ポッケに空を飛ぶ 邑香
   ポッケに空を飛ぶ、がちょっとわかりずらいです。
   空を飛ぶのは作者自身ですか?
   たとえば、ポケットにはじける木の実空を飛ぶ 
   ポケットの木の実はじけて空を飛ぶ

△△26 林道でコツン頭に木の実かな 豊後丘
     林道や木の実こつんと頭(ず)に落ちる

△27 目鼻描きをさなの友となる木の実 径
    子どもらと友や木の実に目鼻描き 

28 弄りて好みの木の実食む地リス 邑香   
   好みの木の実、というのが赤い実なのか、小さい実なのか、ということを 書いてほしかったです。好み、と言われても、読者にはよくわからないので。 

ではよいお年をお迎えください。


津高先生、一年間のご指導ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

1月句会(第35回)兼題です

2023/12/23 (Sat) 22:12:17

「日脚伸ぶ」でお願いします。

22日の冬至を境に少しずつ昼の時間が伸びてゆきます。
真冬の寒さの中でも日脚の伸びてゆくのは心弾むものです。

「例句」
日脚伸ぶ夕空紺を取り戻し 皆吉爽雨
山並の奥に富士あり日脚伸ぶ 上田正久日
大股に電話が歩き日脚伸ぶ  有田文
思ひたつ日帰り旅や日脚伸ぶ 中山良章
日脚伸ぶいつしかわれの歩も伸びて 和田祥子

投句は兼題+雑詠で計3句~5句。
1/15までに径あてメールでお送りください。

第33・34回清記です

2023/12/22 (Fri) 11:19:42

01 うつくしく酔へりおでんにワイン飲み 

02 かさこそと木の実転がすリスの群れ 

03 ただいまと父鍋抱えおでん来る 

04 おでん煮て明日はひとりの旅に出る 

05 テレビ見てオデンの画面唾のんで 

06 音立てて木の家に降る木の実かな 

07 おでん鍋まさぐる夫のをさな顔 

08 それオデン外人亭主居ない間に 

09 森のえびフライとなるや松のかさ 

10 異国にて探し回るはオデンの具 

11 句会場は坂のてっぺん木の実踏む 

12 城跡の夜風すさぶやおでん食ふ 

13 世の中はおでんのようなハーモニー 

14 世の中をおでんのように煮込みたい 

15 兄おとと老いてかく似るおでん酒 

16 大掃除筆洗い待つ書き初めや 

17 薄味のおでん静かに酒を呑み 

18 駐車場木のみ拾いてリス小屋へ 

19 洞へ落ち母に抱かるるごと木の実 

20 表情のかたさ母似や木の実独楽 

21 父帰宅鼻赤くしておでん食む 

22 欲張りのリスが隠すも木の実見え 

23 木の実入れ葉の隙間からりすの目が 

24 厄介や玉砂利の地へ木の実落ち  

25 裏庭の木の実ポッケに空を飛ぶ 

26 林道でコツン頭に木の実かな 

27 目鼻描きをさなの友となる木の実 

28 弄りて好みの木の実食む地リス 


2か月分なので10句選句して12/29までに径あてメールでお送りください。
番号だけでもけっこうです。
津高先生の選句・講評は年明けになるかもしれません。

1月の兼題は日曜日までに発表します。

12月句会(第34回)兼題です

2023/11/20 (Mon) 20:13:11

第33回の清記がまだですが、先に第34回の兼題を発表します。

「おでん」でお願いします。

あたたかい食べ物が恋しい季節です。
アメリカでもおでんは作りますか。コンビニなどで売っていますか。
日本で食べた記憶を甦らせてでもけっこうです。
またご自分でよく作る鍋料理でもかまいません。
温かい食べ物の俳句で心を温めましょう。

例句
おでん煮てそのほかの家事何もせず 山崎房子
おでん鍋の湯気を小さく皿に頒つ 手塚七木
箸に寄すおでんの種のがんもどき 石川桂郎
おでんやで単身赴任たのしめる 中川秋太
息子来て話のはづむおでん酒 上杉マサ
のれんよりはみ出す背中おでん酒 内山照久


投句は兼題+雑詠で計3句~5句。
12/15までに径あてメールでお送りください。

11月句会(第33回)兼題です

2023/10/28 (Sat) 15:16:07

「木の実」でお願いします。

木になる実のうち、果実を除くいわゆるどんぐりの類です。
木の実落つ・木の実降る・木の実独楽・木の実時雨などとも使います。

例句

水中をさらに落ちゆく木の実かな 鈴木鷹夫
木の実独楽父子の会話のまた弾む 齋藤ひろし
正倉院木の実時雨のただ中に 河合佳代子
萬屋の軒に笊吊る木の実晴 加古宗也
森中の木の実みがきて雨上る 塙告冬


投句は兼題+雑詠で計3~5句。
11/15までに径あてメールでお送りください。

緑紗句会第31・32回披講です

2023/10/26 (Thu) 14:32:12

津高先生から丁寧な添削講評をいただきました。
しっかり読んで勉強しましょう。

小鳥、だけで、季語と扱っている歳時記もありますが、
小鳥来る、と言わないと厳密には季語でアリマセン。

(径よりお詫びです。
私の歳時記では「小鳥」だけで季語となっているので皆さんにそうお知らせしてしまいました。失礼しました。
これからは「小鳥来る」を季語として使ってください。)


◯01 衛星の多きにどれが流れ星 豊後丘
*邑香 径
どれが流星(りゅうせい)衛星の多すぎて
七五五のかたちになりますが。

02 鏡見て顏をほぐせり芋の秋 里永子
*豊後丘 邑香 径

03 退勤時小鳥車も忙しき 邑香
小鳥車がわからなかったです。
小鳥来る間も、ではないでしょうか?
ならば、◯です。

04 月光が邪魔して見えず流れ星 豊後丘
一応、見えない流れ星なら、季語にならないので、見えにくい、ぐらいにしてください。
 月光に遮(さへぎ)られたる流れ星

◎05 星飛ぶを見たるひと夜の満ち足りぬ 径
*豊後丘 邑香

06 失くしたる真珠ひとつぶ小鳥来る 里永子
* 豊後丘 径 邑香

07 流れ星群で見えると何もなし 豊後丘
あまり、多く見えるとつまらないものですよね。
または、流れ星群で見える見えるといわれていて、見えなかったのでしょうか?
この句も見えないというのを俳句にするのは、難しいです。

○08 高野山小鳥の声も有り難く 邑香
*径
小鳥が来たから声も聞こえた、というふうに大目に見ました。

09 秋の虹街のむかしを知るごとく 里永子
*豊後丘 径

◎10 停泊のタンカー掠め流れ星 径

11 秋晴の路肩湿らす花舗の水 里永子
*邑香 径

12 小鳥来て芝犬ポーズ誘う庭 邑香
小鳥にポーズを誘われたのでしょうか?そのあたりがちょっとわかりませんでした。柴犬、ではないでしょうか?それとも、芝にいる犬??ポーズ、というのも、その場にいる人には、どんなポーズを取ったのかがわかるのでしょうが、こうして俳句にしてみると、その場にいないひとにとっては、見えてこないんですね。
柴犬の得意のポーズ小鳥来る
よろこびのポーズする犬小鳥来て

◯13 小鳥来るコンビナートを遠巻きに 径

◯14 保護地域小鳥の大群蚊のごとし 豊後丘
*径
面白い捉え方ですね。ま、蚊のごとし、というより、蛾のごとし、としてくださいな。それなら、季語にはなりません。

◯15 流星の跡の真闇をなほ見つめ 径
*豊後丘 邑香

16 星流る昏れれば冷ゆる地の上を 里永子
*豊後丘 邑香 径

17 日没は早くなりけり小鳥消え 豊後丘
これは、どちらかというと、暮れ早し、とか、短日とかいう季語で表したほうがいいと思います。

例えば
我が庭の小鳥も去りて暮れ早し

△18 白浜の小鳥忙し足の跡 邑香
これは、千鳥とか、いえるのでは?
そうでなかったら、
白浜の足跡忙し小鳥来て、ぐらいでしょうか?

◯19 聞きなれし声先立てて小鳥来る 径
*邑香
聞きなれぬ声先立てて小鳥来る
聞きなれぬ、にしました。

20 保護地から小鳥編隊どこへやら 豊後丘
*邑香

21 豊作の残し柿鳥つつきけり 邑香
豊作、も季語っぽいかな。
どこに残っているのかしら?かごの中?それとも木にぶら下がっているのかしら?

例えば
鳥つつく木に残りたる柿あまた

△22 塀越えて小鳥は何を啄みに 径
これも、ちょっと見えてこない感じが惜しいです。

例えば、
ついばみに塀越えて来る小鳥来る
と、来る、を、リフレインしてみました。

津高先生、ありがとうございました。

第31回・32回合同句会清記です

2023/10/18 (Wed) 20:34:24

お待たせしました。清記です。
まずご自分の句を確かめて間違いがあったらお知らせください。


01 衛星の多きにどれが流れ星 

02 鏡見て顏をほぐせり芋の秋 

03 退勤時小鳥車も忙しき 

04 月光が邪魔して見えず流れ星

05 星飛ぶを見たるひと夜の満ち足りぬ

06 失くしたる真珠ひとつぶ小鳥来る

07 流れ星群で見えると何もなし

08 高野山小鳥の声も有り難き 

09 秋の虹街のむかしを知るごとく 

10 停泊のタンカー掠め流れ星 

11 秋晴の路肩湿らす花舗の水 

12 小鳥来て芝犬ポーズ誘う庭 

13 小鳥来るコンビナートを遠巻きに

14 保護地域小鳥の大群蚊のごとし 

15 流星の跡の真闇をなほ見つめ 

16 星流る昏れれば冷ゆる地の上を 

17 日没は早くなりけり小鳥消え 

18 白浜の小鳥忙し足の跡 

19 聞きなれし声先立てて小鳥来る

20 保護地から小鳥編隊どこへやら

21 豊作の残し柿鳥つつきけり 

22 塀越えて小鳥は何を啄みに

選句は8句。10/25までに径あてメールでお送りください。

お知らせです♪

2023/09/22 (Fri) 20:19:35

9月句会は事情によりお休みして
10月と合同で開催します。

10月の兼題は「小鳥来る」です。
「小鳥」だけでも秋の季語です。
秋になるといろいろな小鳥が渡ってきます。
山から平地に下りてくる小鳥もいます。
アメリカでも多分同じ状況だと思います。
そんな小鳥たちを詠みましょう。

例句
 大空にまたわき出でし小鳥かな 高浜虚子
 赤い実のどこかが揺れて小鳥来る 奥 安則
 縄文の巨大柱や小鳥来る 千葉禮子

投句は兼題+雑詠で計3~5句。
10/15までに径あてメールでお送りください。

9月句会(第31回)兼題

2023/08/25 (Fri) 20:45:45

「流れ星」でお願いします。
流星・星流る・星飛ぶ・夜這星などの副題があります。
流星は一年中見られますが秋の季語になっています。

例句
流星の使ひきれざる空の丈 鷹羽狩行
弥彦より尾を引きて飛ぶ夜這星 森 澄雄
流星群能登くろぐろと北へ伸ぶ 綾野南志
木曾谷の空傾けて流れ星 星野秀則

兼題+雑詠で計3~5句。
9/15までに径あてメールでお送りください。

8月句会(第30回)披講

2023/08/24 (Thu) 13:51:25

皆さん、お忙しい中を選句ありがとうございました。
津高先生の添削講評をしっかり読んで勉強しましょう。

9月の兼題は明日発表します。


01かなかなと家路急ぐや蝉の声 邑香
*豊後丘
かなかな、だけで、ひぐらしのことを俳句では指しますので、下五の蝉は要らないんです。
たとえば、下五を
街灯り、丘の道、とか、考えてください。

◎02かなかなの余韻消えゆく夕木立 径
*豊後丘 邑香
かなかな、の滑り落ちるような、鳴き声が聞こえてくるようですね。

◯03カンサスで懐かしきセミ変な声 豊後丘
聞きなれぬ声カンサスの蝉の声
変な声、という発見は面白いとおもいました。
このような技法をリフレイン、繰り返しの技法といい、少し強調したいとき、または、他の要素をこの句の中に入れたくないときなどに使います

04風溜まるところ落蟬二つ三つ 里永子
*径 邑香

◎05クマゼミの懐かしき声テレビから 豊後丘
*径
実感あります。

06水飲んで眠る蟬声ぎいと熄む 里永子
*邑香

◎07ミンミンと蝉に急かされ起きる朝 邑香
*豊後丘 径
これもみんな経験していて共感を覚えました。
起きる朝、では、当たり前なので、
起きる宿、とか、起きる国、とか。

◯08ミンミンと懐かしき声テレビ見る 豊後丘
みんみん蝉を詠んでいるわけなので、
みんみんの声なつかしやテレビ観る
みたいに。

09細き枝に熊蟬鳴かす力あり 里永子
*径 邑香

◯10音符かな松葉に舞うや空の蝉 邑香
松葉に舞う、というし表現に少し無理がありそう。
松葉、は細いものですよ。
松に舞うならわかります。
松葉と一緒に舞う、飛ぶのならわかります。
音符めく松葉の上の蝉の空

△11クマゼミの声に思わずテレビ見る 豊後丘
これは、クマゼミの声や思はずテレビ観る、と、
切れ字を、使ってください。。

◎12格子戸を離さぬ力蝉の殻 径
*豊後丘 邑香
しがみついているんですね!

◯13空蝉で遊ぶ犬あり夕涼し 邑香
*豊後丘
惜しいなあ。涼し、は要りません。
空蝉であそぶ犬ゐて夕近し、みたいに。

◎14学園都市最寄駅前蝉しぐれ 径
わーっと蝉が元気よく鳴いている感じがよくわかります。

15台風接近団体客の占める店 里永子

◎16来ぬ人を待つ空蝉や露に濡れ 邑香
*径
露、も一応、季語ですが、まあ、いいでしょう。
雨に濡れ、では、空蝉がぼろぼろになりそうですし。この露は、作者の涙でもあるのかも。


津高先生、ありがとうございました。

8月句会(第30回)清記です

2023/08/16 (Wed) 21:08:36

蝉のいない地域があるとのことで
出題ミスだったと反省しています。
それでも皆さんの投句をいただいて
8月句会が開催できます。
ありがとうございます。


01かなかなと家路急ぐや蝉の声 

02かなかなの余韻消えゆく夕木立 

03カンサスで懐かしきセミ変な声 

04風溜まるところ落蟬二つ三つ 

05クマゼミの懐かしき声テレビから

06水飲んで眠る蟬声ぎいと熄む 

07ミンミンと蝉に急かされ起きる朝

08ミンミンと懐かしき声テレビ見る

09細き枝に熊蟬鳴かす力あり 

10音符かな松葉に舞うや空の蝉

11クマゼミの声に思わずテレビ見る

12格子戸を離さぬ力蝉の殻 

13空蝉で遊ぶ犬あり夕涼し 

14学園都市最寄駅前蝉しぐれ 

15台風接近団体客の占める店 

16来ぬ人を待つ空蝉や露に濡れ 


5句選句して8/23までに径宛メールでお送りください。


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